いんちきで、さらにマクガフィンだつた。

by 丸太花道@乳軟部

13039-0187 ちよと一ぱいの積り

『東京煮込み横丁評判記』
坂崎重盛・光文社智恵の森文庫

 コローキアルに過ぎる文章は余り好みではない。
 但しコローキアルな文章が駄目だと云ふのではなく、肌に適はないとする方がより正確か。

 然しそれでも読んで仕舞ふ本は矢張りあるもので、本書はその中に入れていいと思ふ。

 中身??

 題名が示す通り―と云ひたいところだが、残念ながらそこまで単純ではない。言葉遣ひが非常にかるい(と云つては著者に失礼か)ので、うつかり読み流しがちになる筈が、意外なほど読了に時間が掛かつたのは筆者の背景が文章のかるさから連想される印象よりはるかに分厚いからにちがひない。

 尤もさう云ふ背景についてあれこれ考へを巡らすのは野暮な態度と笑はれて仕舞ふだらう。浅草や北千住、新橋、小岩、王子に立石と舌鼓を打ち続ける筆者を羨み、本書を片手に紹介された横丁をうろつくのが一ばん似つかはしい姿ではあるまいか。

 なに、足を伸ばす時間がなくたつて構はない。
 近所の気に入りの呑み屋で、煮込みを肴に酎ハイをやつつければ、そこが我われの横丁に変貌する。
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by vaxpops | 2013-02-06 23:30 | 本映聴観 | Trackback | Comments(0)
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