いんちきでさらにマクガフィン

by 丸太花道@乳軟部

虚々實々の下田行③

 ところでわざわざ"虚々實々"と銘打つてゐるのは、嘘が(少なからず)混つてゐると暗示…いや殆ど明示してゐるのだから、我が親愛なる讀者諸嬢諸氏はこの一連の文章を事實に即したものと考へてはならない。本当なら最初に書くべきだつたか知ら。うつかりしてゐた。念の為に云ふと、丸太のうつかりは八兵衛さん(演じた高橋元太郎さんはファンから"八兵衛さん、うつかりしてください"と求められたことがあるとやら)直伝ではないから、その辺は、ひとつ。

 3月20日は2017年の"春分ノ日"で啓蟄の次、清明の前にあたる。イランの暦ではノウルーズと呼ばれて元日に相当するさうだ。基督教の復活祭もこの日を起点に、"(春分ノ日の後の)最初の満月の次の日曜日"に祝はれるさうで、日にちが移る。移動祝祭日といふやつで、ヘミングウェイにさういふ題名の短く、乾いた、もの寂しくてそのくせひどく明るい一文があつたのを思ひ出した。巴里のカフェ、白葡萄酒と生牡蠣、削りたての鉛筆とモレスキンの手帖、新品のコインのやうにつやつやした肌(この比喩はすごい)をした見知らぬ女性。

 話が逸れました、例のとほりですなあ。
 2017年3月20日は月曜日。前々日18日前日19日とあはせて連休となる日程で、下田を目指すのはその18日19日となつた。折角なのだから2泊すればいいのにと思ふ向きもあらうが、ニューナンブは神聖な労働に従事する身でもある。休養を欠かすわけにはゆかないから、さういふ日程なんである。どうです、冷静な判断でせう。
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 そこで下田市観光協会のサイトを覗いてみると、この時期は櫻に恵まれるらしいと判つた。更に"風の花祭り"と銘打つた催しもある。それで思ひ出すのは前回の下田訪問で、確かペリー・ロード(感心しない名づけだね。再考を乞ふ)辺りを歩いた時に風が烈しかつたこと、そしてその風を受けて廻る風車を無闇に見掛けたことで、あの風は年中吹きつけてゐるのだらうか。だとしたら削りたての鉛筆とモレスキンを持つて、路に面したカフェで小説の構想を練らうとしても不便にちがひない。ただまあ仮にそれが出來たとして、註文するのは金目鯛に志太泉か英君辺りだらうから、ヘミングウェイを気取るには無理がある。

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by vaxpops | 2017-02-15 07:00 | 企画万巻 | Trackback | Comments(2)
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Commented by stonefree_01 at 2017-02-15 08:05
2泊にする?
Commented by vaxpops at 2017-02-15 14:42
"アラミス"頴娃君。

 今回は、一泊でいきませう。
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