いんちきで、さらにマクガフィンだつた。

by 丸太花道@乳軟部

つん

 春の聲が近づいた候に酢味噌和へを見かけると註文せざるを得ない。ことに菜の花と酢味噌は出会ひもので、まつたくあのほろ苦さは嬉しいものではありませんか。
 ただ肝腎の酢味噌で首を傾げさせられることが少なくなく、ちよつとがつかりする時もある。この辺りはもう好みになるのだが、こんな時に好み以外の基準を設けても話が進まない。

 何故首を傾げるといへば、甘みがきつく感ぜられるからで、砂糖だか味醂だかが多いのだらう。味噌の舌触りに酸味と芥子が渾然となつてゐるのが酢味噌の嬉しさだと私は思つてゐるのだが、かういふ好みは古めかしいのか知ら。尤も古めかしい酢味噌は絶滅したわけでなく、偶然に頼る面が大きいとは云へ、画像のやうな酢味噌和へを出して呉れるお店もあるもので、その偶然がかへつてうまさを際立たせる。
d0207559_712272.jpg
 こごみと独活。
 芥子の利かせ方がまつたく絶妙で、香りと辛みがつんと鼻を抜けるのを、こめかみを押さへながら味はひ、冷酒をふくむと、春の幸せもきはまつた気分になれる。
[PR]
by vaxpops | 2017-02-28 07:15 | 飲食百景 | Trackback | Comments(2)
トラックバックURL : http://zampablack.exblog.jp/tb/23885799
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。
Commented by pote-sala at 2017-02-28 07:23
日本の辛味の絶妙なこと。
まさに鼻を抜けてつん・・。
その「間」も大事。
激辛料理の「ヒーハー」するのとは
わけが違うのです。
Commented by vaxpops at 2017-03-01 09:02
ぽてさん。

 ここだけの話、實は芥子つてあんまり得意ではないのです。
 但し酢味噌和へは例外で、ほんのりした酸味の後からくる"つん"がなくちやあ、締まらないと云ふものです。
 いはゆる"激辛料理のヒーハー"とわけがちがふ。
 まつたくそのとほりで、異論の余地は欠片もありません。
名前
URL
削除用パスワード