いんちきでさらにマクガフィン

by 丸太花道@乳軟部

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1411 甘い醤油

 以前に九州…確か佐賀だつたと記憶してゐる…の醤油を味はふ機会があつて、ひどく甘く感じられたのに一驚を喫したのは忘れ難い。旨いまづいより前に舌が馴れない味だつたから。

 南の醤油はあまいのか知ら。
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 と佐賀より九州より広い範囲で云ふのは、画像の串焼きの所為で、これは大久保の[廉なのに妙にうまい立ち呑み屋]での“土佐醤油”焼き。焼いた分、くせは少なくなつてゐるけれど、香りにも味はひにも、九州風のあまみがあつて、中々にうまく感ぜられた。

 ところで土佐つぽはかう云ふ甘い醤油で、お刺身やたたきを貪つてゐるのだらうか。
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by vaxpops | 2015-03-31 07:30 | 飲食百景 | Trackback | Comments(0)

1410 季節

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 云はずと知れた花の日の。

 笑みを溢さずゐられない。
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by vaxpops | 2015-03-30 11:15 | 台湾蝶々 | Trackback | Comments(0)

1409 さ迷ふ木星

 旧ソ連は隠れたカメラ大國だつたー主に数の上で。

 この辺の事情はちよつとカメラ史を辿ると直ぐに判るから簡単に云ふと、ライカII型をほぼ丸ごと模倣したFED…ライカIIは確かにカメラ史上特筆に足る機種だから、目の付けどころは素晴らしい…から、ソ連カメラは事實上始まつて、そこから非常に特異な変遷を遂げる。

 まあ、その辺は本題ではない。

 もつと注目した方がいい(かも知れない)のはソ連のレンズで、円周魚眼のゾディアックや超広角のルサール、或はオリオン、そして“ジュピター”と名付けられた一連のレンズ群で、さう云ふにはちやんと理由がある。これも簡単に云ふと
『第2次大戦でソ連は獨逸の光学を根こそぎ奪つた』
からで、当時の獨逸は間違ひなく世界最大の光學大國だつたから、これもまた、目の付けどころは間違ひではない。尤もソ連が奪つたのは機械の方で、米國は技術者を取つたさうだから(この辺は『ツアイス 激動の百年』に寄りかかつた)、判断がどうだつたかは議論の余地がある。
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 そのジュピターには幾つか種類がある。たとへばツアイスのゾナーをそのまま盗んだと云はれる50ミリ/F1.5なんかは、ごく初期のキエフと共に、コンタックスそのものだつたらしい。機械を丸ごと接収したのだからまあ当然か。“事實上の”ゾナーにはもの凄く惹かれるのだがコンタックスは今からわざわざ買ふカメラではない(念の為に云へばオリジナルの話だからね)から、使はうと思つても中々六づかしい。然しジュピターはゾナーの模倣だけでなく、たとへば私の手元にはジュピター12と云ふのがあつて、實はここからが本題。

 35ミリ/F2.8のライカねぢマウントレンズは、今の目で見れば何と云ふ事もない。レンズの設計の中ではおそらく、最も易しい解のひとつではあるまいか。私はこの手の“ありきたりな”レンズが好きなのだが、意外に出廻つてゐないねえ。
 話が逸れさうになつた。
 S氏からA氏の手を経て私のところに來たレンズである。両氏共レンズに対する評価は信頼に値するから、コンディションにまつたく不安はなかつた。

 が。

 このジュピターは後玉が突出してゐるんですな。レンズ構成はよく知らないが、おそらく対象型の非レトロフォーカスではなからうか。逆に前玉はひどく奥まつてゐて、可成り特徴的な外見でもある。それでその後玉の飛び出しが問題なのだな。要するに附けられるカメラが限られて仕舞ふ。
 ライカM5、同CLは無理。測光用の腕木に当る。コシナのフォクトレンダーやツアイス・イコンは、遮光幕の構造から矢張り無理。仮に附いたとしても露光計は役に立たないだらうし。露光に関してはどの機種でも(おそらく)同様で、M6やM7、或はミノルタCLEなら附く筈だが、その辺りは目を瞑らなくちやあならないでせうな。ここでM4以前のライカと云ふひとつの方向は見えるけれど、ジュピターにライカではどうもバランスが惡い。気分の問題ではあるのだが。

 それで一時期、このレンズを、そこそこ廉価で入手したキヤノンPで使つた。ストラップの取附け箇所がちよつと変だつたのを除けば、いい組合せだつたと思ふ。が、壊れた。
 壊れたのはカメラの方。急に巻き上げが出來なくなつたのだ。レヴァは動くが空回りで、内部の破損か磨耗か。修理する技術は持たないから、業者に粗く見積つてもらつたら、3〜5万円くらゐでせうと云はれて諦めた。キヤノンには申し訳ないが、そこまで思ひ入れのあるカメラではなかつたからね。それ以来ジュピターは活躍出來てゐない。何か方法は無いものか。

 最初に思ひ浮ぶのは、マウントアダプタでデジタルカメラへの転用だが、常用のGF1では取附けられないらしい。残念だなあ。他の機種やマウントではどうか知ら。リコーのGXRにはMマウントのレンズ用ゐるユニットがあつて、可成りの種類に対応してゐた記憶がある。ああ云ふ“変態ぶり(褒め言葉)”はきらひではないとしても、今から買ふカメラではない気もされる。
 最も確實な組合せなら、本家ソ連のFEDやZORKIを挙げるべきだらうか。云はば“純正”だし、ごく廉価な入手も可能ではある。但し機械としての信頼性が致命的に欠けてゐる。さう云ふものと思へばそれで済むかも知れないが、撮れてゐるかどうかがそもそも怪しいカメラでは使ふ積りになれるか、甚だ疑はしい。
 だとすると、結局は一周してキヤノンが最良の撰択になりさうだ。もう少し具体的に云へばV型以降の機種。廉価で使へる機種ならPか7か。VTなんて如何にも貫禄があるけれど、凝つた構造だから、故障に弱さうなのは困る。などとさう云ふ迷ひが實は一ばん愉しいわけで、我が木星には今暫く、さ迷つてもらはざるを得ないかも知れない。
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by vaxpops | 2015-03-30 07:30 | 徒然諸々 | Trackback | Comments(0)

1408 公園にて

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 曇り空に、花。

 子らよ、遊べ。

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by vaxpops | 2015-03-29 15:00 | ニューナンブ | Trackback | Comments(0)

1407 ある晴れた日の

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 町の外れの家族連れ。

 かう云ふ寫眞に前後の説明を入れるのは、どうも野暮ではないかと思はれる。

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by vaxpops | 2015-03-28 12:00 | ニューナンブ | Trackback | Comments(0)

1406 むずむず

 “限定”の冠に弱い。

 地域限定、数量限定、販賣時期限定、催事限定。
 限定色、限定風味、限定デザインに限定仕上げなんて云ふのもありますな。

 むずむずするなあ。

 いや知つてゐるのだよ、その大半は単に割高なだけで、特筆出來ないのは。たとへばライカM6と云ふカメラには無闇に“限定”モデルが多い。ライカじしんが出したのはプラチナ仕上げとM6Jだけだが、有名なところでは英國の王立寫眞協会や米國のライカ・グラブの会員向けを挙げればいいし、苦笑を禁じ得ない例には香港の販賣元が發注した“酉年記念”なんて云ふのもある。軍艦部に模様やマークや専用の番号を彫り込んで、革の色を変へ、ちよいと豪華な函に入れれば出來上るこの手のM6は、生眞面目な収集家に下手物扱ひされるらしい。尤も収集の道は複雑怪奇だから(フェイクを集めるひともゐるらしい)、“下手物専門”も成り立つ余地はある。

 まあそつちには目を瞑らう。
 思ふに“限定”はふたつに大別出來る。ひとつは冒頭に挙げたグループで、意図的にそれを行ふ場合。身も蓋もなく云へば、稀少貴重を賣りにする商ひが先にある“限定”ね。それ自体を別に非難する積りはない。慾を刺激され、時に首を傾げ、或は行列を眺めて苦笑すれば済む。問題ーではないな、注目ーでもないか、仮に注意を払ふべきはもうひとつの方で、意図しなくても限定的にならざるを得ない場合。葡萄酒で考へてみると、あれは葡萄がすべてだから、収穫量とその出來具合で、どれだけ醸れるか決つて仕舞ふ。同じ畑で獲れた同じ品種の葡萄だけで醸つたのを、“キュヴェ“と呼ぶのはゆゑのない事ではないでせう。

 さて。これを突き進めると、特に少人数の酒藏や工房辺りで
『一定以上の品質を保つ為』
に少量しかつくらない方針が浮き上つてくる。設計図で規格が厳密に決められれば、どうにでもなるのだらうが、米や葡萄、麦、或は皮革、魚や野菜や獸肉が相手だとさうもいかない。少量生産になるのは否も応もない結果だから、かう云うふのを“限定”と呼ぶのはをかしいかも知れない。ただ経験的に云ふと、“否応なく限定(的)に追ひ込まれた”物は、相応に質がよささうに思はれる。割高で並の品質だつたら救ひが無い事になるのだが。
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 それで画像はご覧の通り、奄美地域の限定の黒糖焼酎。奄美世と書いて“あまんゆ”と讀ませる。するする呑めてうまい一ぱいだつたが、黒糖焼酎の需要なんて大した量ではない筈だし、奄美の藏なら規模だつて高が知れてゐるだらう。冒頭に挙げたのとは確實に異なる“追ひ込まれ”型の限定ー少量生産にちがひない。同じ冠にむずむずするなら、かう云ふところに擽られたいものだなあと思ひながら、呑みほした。
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by vaxpops | 2015-03-27 09:15 | 徒然諸々 | Trackback | Comments(0)

1405 前触れ

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 家の近所に小さな花がぽつりと。

 一年で最も幸せになる季節の前触れ。
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by vaxpops | 2015-03-26 07:30 | 徒然諸々 | Trackback | Comments(0)
 ちやんと呑んでゐないのに、何となく敬遠して仕舞ふ種類の酒精がある。これでも割とさう云ふ偏見からは縁が遠い積りなんだが、事實は認めなくちやあいけない。

 以前は焼酎がさうだつた。恰好をつけて芋焼酎を呑んだりもしたが、その頃は旨いと思はなかつたな。癖のあるきつい酒を呑めるんだと、それだけだつた筈であれは一体、たれへのアピールだつたんだらう。
 さうだつたと書くくらゐだから、焼酎は今、うまいと思ふ。泡盛に馴染んだ流れでさうなつたのがひとつの理由。うまい焼酎を用意してゐるお店を見つけたのがもうひとつの理由。かう云ふ繋がりは大事だよ。
 逆に今でも何となく距離をおくのはロゼの葡萄酒なのだな。赤(渋くて重めのやつ)と白(辛くちで酸味のあるやつ)は大好物なんだが、どうも進んで呑まうとは思へない。何故なんだらう。

 第一に呑む機会が少ない事が挙げられるね。葡萄酒を呑ますバーはあるけれど、ロゼを奨められた記憶がない。その理由が量か質かは想像の範疇になるからくちはつぐむとして、思ふにもつと大きな理由は
『何を肴にやつつければいいのか』
よく判らないからではないか知ら。記憶にあるのは伊丹十三が、“レヴァ・ペーストを”塗つたパンと“ニース風の賑やかなサラド”でピクニックに出掛ける時、“ひとり一本、ロゼの小壜を”用意すると書いたくだりくらゐで、まつたくのところ旨さうなのだが、その所為であの葡萄酒に
『お晝向けの、女子供向けの』
かるさと甘さと云ふ印象がつよくなつた。然し實際のところを知るわけではない事を思ふと、損をしてゐるのではないかと不安になる。

 いや不安も何もロゼがある以上、ロゼに適ふ食べものはあるのが寧ろ当然と考へるべきで、さうでなければ、疾うに醸られなくなつてゐたらう。かるい甘いと云つたところで、白葡萄酒にも似たやうな銘柄はあるのだから、積極的に拒む理由は見当らない。ロゼについては丸で無知…基礎知識自体の持合せが無い…と云ふ不安があるのは認めるとして、それが
『色々教はれるいい機会』
に転じれば、丸々が私のものになる。實にお得な話ではないかと思ふのだが、さうなるとロゼをちやんと揃へてゐて、ロゼに適ふつまみを用意出來る場所を見つけ、更に通はなくてはならない。うーむ。中々の苦心が必要さうだ。それで然し知らなかつたうまい組合せに出会へれば、厭な苦心にはならないだらう。あの薔薇いろの液体と何が組合みはさるか、さつぱり想像出來ないところが、樂しみではありませんか。
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by vaxpops | 2015-03-25 07:30 | 飲食百景 | Trackback | Comments(2)

1403 粕汁と薩摩汁

 考へてみたら、お酒…特に吟醸と呼ばれる類のは恐ろしく贅沢な醸り方をするもので、精米の歩合を見ればそれが判る。お米の半分くらゐを削り落とすのだから勿体無い話である。尤も削つた部分を棄てるわけではなく、ある酒藏の見学に行つた際の説明だと
「いいところは和菓子屋に廻つてお煎餅なんかの材料になる。さうでない部分は飼料になる」
さうだから、贅沢ではあつても無駄ではない。お酒醸りはどれだけ進歩してもー實際に進歩かどうか、ここでは考へないー原始的な手法が残るもので、さうなると土俗的或は呪術的な匂ひも残るものだから、食べもの(に成り得るもの)を棄てると云ふ事を畏れる感覚もまた残るのだらう。

 そのお酒醸りの途中にひとつ生れるのが酒粕で、こつちは人間さまがちやんと使ふ。たとへば奈良漬。たとへば野菜や魚の粕漬け。それから何と云つても粕汁を挙げなくちやあ、ひととして如何なものか。
 大根、人参、蒟蒻、牛蒡、豚肉、鮭、葱ー寒い日に大きなお鍋で炊かれた粕汁が、これも大きなお碗にたつぷり入つて登場した瞬間、心踊らないひとはゐないと思ふ。熱くつて暖まつてお腹もくちくなつて、こんなに素敵なひと碗はない。それに最近の三年ほどで気がついたのは、この粕汁はまつたくお酒に似合ひの肴なんである。勿論たつぷりの具がいいのもあるが、それよりどちらも根つこが同じだから、相性がいいのだらうと思ふ。

 ところで粕汁とお酒の組合せが何かに似てゐると思つたら、薩摩汁または豚汁と焼酎だ。こちらは未だ試した事がないけれど、何をどう想像しても旨いとしか考へられない。その食卓にはきつと大鉢に盛られた角煮だつてあるにちがひなくて、薩摩人の酒席は豪勢だなあ。然し我われにとつて幸ひなのは、いづれかを撰ぶ必要が無い点ではあるまいか。春夏は薩摩汁(と角煮)と焼酎、秋冬は粕汁にお酒を愉しめばよく、どちらも素晴らしくうまい。

 ここで話を戻すと、奥多摩の酒藏では明け年早々に粕汁と樽酒が振る舞はれる。かう云ふのに足を運ばない法はないから当然に行く。藏で出來た粕を用ゐた粕汁だから苦手なひとが云ふ“独特の酒臭さ”はまつたく感じられず、なのにお酒の親族なのは明らかで、詰り滅法うまい。それに合はすのが同じ藏のお酒なのだから、まづくする方が寧ろ難問だらう。そしてここの粕汁にはもうひとつ、素敵な味附けがある。振る舞ひが催されるの屋外の寒風がそれで、厭な顔をするものぢやあない。冬晴れの陽射しと風、川の流れる音が、湯気の立つ(ただでも旨い)粕汁の味はひを何層倍高める事か。
 丸きりの本気で云へば、近くに“(同じ酒藏の)粕汁とお酒”のお店…入ると何を云はなくても、粕汁とお酒が出てくる…があれば、おそらく三日をあけずに通ひつめる気がするのだが、かう云ふ嗜好は少数派に属するのだらうか。
『そんなら冬しか出來ないぢやあないか』
と考へる我が親切な讀者諸嬢諸氏よ、安心し玉へ。夏は“薩摩汁と焼酎”を賣ればいいのだ。献立の変更が季節の変り目と繋がるお店つて、何だか素敵ではありませんか。
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by vaxpops | 2015-03-24 07:30 | 飲食百景 | Trackback | Comments(0)

1402 招客

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 画像はどちらも、中野の[つまみが樂しみなお店]で出された附出し。

 上段は鶏肉とお豆腐に辛いドレッシングとパクチーの組合せ。ひりりとした味を香草がうまい具合に受けるのが面白かつた。

 ソーセイジと野菜の直球が嬉しかつた下段。とは云へ一緒に出るのは意外と少ないと思ふ。正面切つての登場がまづい筈もない。

 もつと広く、かう云ふ附出しを用意して呉れるお店のまづい道理がないわけで、たれかを招きたくもあり、自分だけの気に入りにしておきたくもあり、いや中々複雑なものです。
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by vaxpops | 2015-03-23 07:30 | 飲食百景 | Trackback | Comments(0)