いんちきでさらにマクガフィン

by 丸太花道@乳軟部

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 甲州制服襲學旅行の〆は、"呑んだ酒精のリスト"である。
 どんな風に感じられたかを記す場合もあるが、あくまでも丸太の主観なので、その辺は我が親愛なる讀者諸嬢諸氏よ、ひとつアレしてもらひたい。

■11月21日
 ①スーパーあずさ號で
 ・銀河高原ビール ペールエイル
 ・RauzanDespagne
 ・TokoyoBlack
 ②白州蒸留所で
 ・白州(蒸留年不明)ソーダ割り
 ・角(蒸留年不明)ソーダ割り
 ・角(蒸留年不明)水割り
 以上は見學後の試飲。氷の扱ひが巧妙なのだと思ふが、實に美味であつた。残念ながら詳らかな描写が出來る言葉の持合せがない。
 ・白州(蒸留年不明) シングルモルト ストレート
 これは有料試飲。頴娃君は白州の"構成原酒(3種)"をうまさうに舐めてゐた。
 ③雅(お蕎麦屋)で
 ・谷桜(竹筒入り 1合)
 ④ホテルで
 ・プレミアム・モルツ
 ・深み味わうヱビス
 ・横笛(小淵沢久保酒店)
 初日の大ヒット。何故だか"福耳"と呼んで仕舞つたのはここだけの話。
 ・眞澄 あらばしり(4合壜)
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■11月22日
 ①メルシャンで
 ・2014年 安曇野メルロー
 食事と共に。如何にもメルローらしいしつかりとした味はひ。
 ・2013年 長野ピノ・ノワール キュヴェ・アキオ
 ・2014年 甲州きいろ香 キュヴェ・ウエノ
 ・2014年 甲州グリ・ド・グリ
 ・2013年 マリコ・ヴィンヤード ソーヴィニヨン・ブラン
 以上は有料試飲。
 ・2013年 長野シャルドネ アンウッデッド
 ・2013年 長野シャルドネ
 ・2014年 長野シャルドネ キュヴェ・アキオ
 ・2013年 北信シャルドネ ミッドナイト・ハーヴェスト
 ・2013年 北信シャルドネ
 これは見學時の試飲。単体で呑むなら2013年の北信シャルドネが最良。食事のお供にはキュヴェ・アキオを推したいが、案内の上野氏がキュヴェ・アキオを評して曰く、あんまり好きぢやあない、には大笑ひした。
 ②ホテルで
 ・ヱビス
 ・プレミアム・モルツ
 ・2013年 山梨マスカット・ベーリーA キュヴェ・ウエノ
 ・2014年 甲州グリ・ド・グリ
 葡萄酒はいづれもフルボトル。

■11月23日
 ①サントリー登美の丘で
 ・2013年 登美の丘 シャルドネ
 ・2012年 登美の丘 赤
 以上は見學後の試飲。
 ・2013年 ジャパンプレミアム 甲州
 ・2011年 登美の丘 シャルドネ
 ・2013年 登美の丘 赤
 ・2011年 岩垂原メルロ
 以上"受賞セット"4種。岩垂原メルロの重さと渋みはまつたく私好み。気張つた肉のステイクで、この1本を味はひ尽したい。
 ②山梨県立美術館前の広場で
 ・サッポロ Wienna
 ③スーパーあずさ號で
 ・シルク・ヱビス
 ・蒼龍カップ赤

 かう書くと凄まじい量にも思はれるが、がつしり呑んだのは眞澄とベーリーA キュヴェ・ウエノ、グリ・ド・グリくらゐだし、2泊3日で4リットルの水も呑んだ。ニューナンブの甲州行で、こんなに穏やかな朝を迎へた例は未だ嘗て無い。

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by vaxpops | 2015-11-30 07:30 | 企画万巻 | Trackback | Comments(0)
 ベリーA事件とは何ぞや、或は何故"再び"なのかと思はれる方は、取敢ずこちらをご覧頂きたい。

 序でではないが、シャトー・メルシャンのサイトもご覧頂きませうか。義理も借りもないから、我が親愛なる讀者諸嬢諸氏、その点は諒とせられよ。

 その時のベリーAは2011年の[山梨マスカット・ベーリーA キュヴェ・ウエノ]だつた。葡萄酒は葡萄で決るのは知つてゐた積りだつたが、葡萄の育て方醸し方で味が変る…寧ろ激変…するのを直接的に實感させられた点で、私の短くはない飲酒歴の中でも特筆に値する銘柄と云つていい。

 キュヴェ・ウエノのウエノは上野氏の上野で、上野氏の上野はシャトー・メルシャンの元工場長(1992-2006年)で、ヴィンヤードのオウナーでもある。葡萄の栽培から葡萄酒の醸り方、壜詰めまで、熟知してゐる人物で、偉ぶつたところがまつたく感じられない。本人の資質や客商賣の面があるのは当然として、自然…ひとが手を加へられないものを相手にし續けると、人柄も醸されるのだらうか。

 然し上野氏は眞面目ではあつても、生眞面目なひとではない。思ひ出すのは昨年の勝沼行で案内をしてくれた眞杉氏が披露した逸話である。甲州きいろ香を軸にした白葡萄酒の試飲に際して氏が云ふには

 「きいろ香は収穫時期を見極めるのが厄介な品種」

なのださうだ。従つて葡萄酒に仕立ててうまいのかどうか、確かめるのに必要な時間(短くても数年)を考へると、いきなり思ひ切つた栽培を始めるわけにはゆかない。それでヴィンヤード・オウナーである上野氏に、きいろ香の試験的な栽培を持ちかけたところ、言下に

 「いやだよ、おれあ」

すごい切返しですね。眞杉氏には気の毒だつたが、爆笑させられた。詰り経験豊かなひとでも容易に手を出すのが躊躇はれる品種だつたのだと想像出來る。元工場長の名誉の為に附け加へるが、その時の試飲には[甲州きいろ香 キュヴェ・ウエノ]の2013年が含まれてゐた(尤も一ばん印象的だつたのは[甲州きいろ香 オマージュ・ア・タカ]の2012年)から、切り捨てて終りだつたわけではない。
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 さて。今回のメルシャン訪問でニューナンブを案内してくれたのが上野元工場長だつた。2009年の初訪問以来である。あの時は喋り方が如何にも朴訥としてゐて、不器用なひとだなあと思つたのだが、6年が過ぎて
 (変らないた、どたどしさだねえ)
嬉しくなつた。自己紹介を忘れて話を始めるし、案内の動画は停止させないまま次に進むし、口調だつて丁寧ではあるのだが板に附いてゐない。気のいい老職人のやうで、こちらの気分もまことに宜しい。頴娃君もにやにやしてゐる。

 試飲に並べられたのはシャルドネが5種。
 軽やかでくちを洗ふやうな味はひの[長野シャルドネ アンウッデッド]2013年から、葡萄そのものを凝縮して樽と一体にしたやうに複雑な香りの[北信シャルドネ]2013年まで、同じ(正確には千曲川の左岸と右岸で土味が異なるから、葡萄の出來も異なるさうだ)品種でこれほどの差異が出るのかと驚かされた。

 私が一ばん気に入つたのは、2014年の[長野シャルドネ キュヴェ・アキオ]で、食事にあはすならこれかと思つたところに、上野氏曰く

 「私はあんまり、好きぢやあないんですよ」

 大笑ひした。味の輪郭がはつきりし過ぎて、グラスを重ね辛いと云ふ理由らしいが、そこまで打ち明けていいのか知ら。聞いてゐる側にすると、このみを率直に云つてもらふ方が有り難いし嬉しくもあり、ちよいと心配でもある。

 試飲が終ると見學用の葡萄畑に行き、ここで意図的に残してあつた醸造用葡萄の實をつまみ喰ふ機会に恵まれた後、有料試飲兼葡萄酒販賣の小さな建物まで進んで上野氏の仕事はひと段落がつく。因みに畑の傍にはフレンチ・オークの樹が1本植ゑられてゐて、メルシャンの葡萄酒樽は佛國産のそれが使はれてゐる。樹齢16年は中々立派なものだと思はれたのだが、樽を作れるくらゐのオークは100年以上の樹齢でなくてはならないさうだから、仮にこのオークで樽を作るとしても世紀を跨いでからの話になる。残念だなあ。

 勝沼オークの葡萄酒は残念で済ませる(さうせざるを得ない)として、このままだと心残りが出來て仕舞ふ。なので上野氏に話しかけた。
 「實は2年前、ここでベーリーAのキュヴェ・ウエノを呑んだんです」
 「これまでの印象が何だつたんだと思へるくらゐ、美味かつたです」
 さう御礼を云ふと、元工場長は傍目にわかるほど大きく肩をふるはせて、すりやあどうも有難う御坐いますと、ぼそぼそ云つた。ヴィンヤード・オウナーの顔なのだらう。
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 見學が解散した小さな建物で、試飲をしない手はない。やつつけた詳らかは後日、リストとしてご覧頂かうと思ふが、[安曇野メルロー]の2014年が實に美味かつたのは特筆しておかう。ずしりとした赤葡萄酒らしい赤の味はひであつた。然し安曇野人には申し訳ないと思ひながらも、ニューナンブが撰んだのは[甲州グリ・ド・グリ]の2014年に[山梨マスカット・ベーリーA キュヴェ・ウエノ]の2013年の2本。ここで上野氏に敬意を表さないのは、ひととして如何なものだらうか。

 ここで問題になるのは、持ち帰つたホテルで、その葡萄酒をどこに置くかと云ふ点である。
 冷藏庫??
 眞夏はそれでいいとしても、この時期は推奨出來かねる。冷たすぎると香りが沈み込んで仕舞ふのだ。そこから温度の変化に連れて味はひがぐんと変るのは確かにひとつの愉しみではあるが、その為に貴重な一ぱいを不完全なままに呑むのは勿体無いし、ひととして矢張り如何なものかとも思はれる。そこで選んだ場所が少し開けた窓の傍で、結論から云ふと正解だつた。すべての銘柄に通用するかは別として、常温…室温でやや冷たく感ぜられるくらゐが丁度いいらしい。

 ベリーAのキュヴェ・ウエノがうまいのは判つてゐる。だから2年前のやうな驚きはなく、我われはその美味を改めて確認したのであつた。
 と書けば些か恰好よく響くかも知れないし、さう書きたい気分もあるのだけれど、事實はさうではなかつた。とても面白い小説を何年か振りで讀み帰した時、粗筋や印象深い箇所は覚えてゐても、細かな描写や伏線なんかはすつぽり抜け落ちてゐた、なんて事は我が親愛なる讀者諸嬢諸氏にも経験がおありでせう。
 それと同じで香りの細やかなところと、ベリーA特有の甘みにタンニンの渋みの複雑な共演をすつかり忘れてゐた。その複雑を以前は、"花やかな少女が好もしい経験を重ねて陰翳のある魅惑的な女性になつた"と書いてゐて、我ながら気障だなあ。然しさう云ふ蠱惑的な女性の面影がつよく浮んできたのは否定出來ない。忘れさうで忘れられないあの日のあのひとが、曲り角から不意に現はれたやうなもので、これは矢張り、"再びのベリーA事件"と称するのに相応しい。

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by vaxpops | 2015-11-29 07:30 | 企画万巻 | Trackback | Comments(4)
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 小淵沢、夕暮れ前。

 風の舞ふ時間。

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by vaxpops | 2015-11-28 07:30 | 企画万巻 | Trackback | Comments(0)
 何だか独特の看板だなあ。
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 その程度で見過ごしたのだが、後からどうにも気になつて調べてみたら、可也り有名なお店であるらしい。

 お蕎麦を啜つてからでもあつたし、仮にさうでなくても、山國で鰻が旨いか知らと疑問が頭をよぎつただらうなと考へるのは、酸つぱい葡萄の實践だらうか。

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by vaxpops | 2015-11-27 07:30 | 企画万巻 | Trackback | Comments(0)
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 小淵沢のお蕎麦屋

 お品書きに[甲州名物 おざら]とあつた(具を入れた温かいおつゆで食べるざる饂飩らしい)から、張り切つて註文した。さうしたらお店の小母ちやん曰く
「お奨めは、もり蕎麦ですよう」

 鶏もつを肴に谷桜を1合やつつけてから、もりを1枚平らげた。

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by vaxpops | 2015-11-26 07:30 | 企画万巻 | Trackback | Comments(2)
 勝沼の葡萄の。
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 翌年の収穫を。
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 我が親愛なる讀者諸嬢諸氏。

 來るべき年には、乾盃をしようではありませんか。

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by vaxpops | 2015-11-25 15:00 | 企画万巻 | Trackback | Comments(0)
 小淵沢は白菜の町。
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 蕎麦屋の軒先で。
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 勝手の八百屋で。
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 住宅の扉の前にも。

 お漬物。
 豚肉と合はしてさつと炊いたの。
 クリーム煮。
 お味噌汁の種。
 水炊き。

 小淵沢の冬は、ゆたかな食卓。

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by vaxpops | 2015-11-24 19:00 | 企画万巻 | Trackback | Comments(6)
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 醗酵する麦汁の甘やかな香り。
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 藏に満ちるヰスキィの快い香り。

 僅か半時間の見學は、我われの印象を崩し去り、新しい認識を植ゑつけるのに、十分すぎるくらゐの時間であつた。

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by vaxpops | 2015-11-24 12:30 | 企画万巻 | Trackback | Comments(0)
 蒼龍葡萄酒の[赤ワイン]…まことに判り易い名附けだね…をば。
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 マルキの[ひょいとワイン]が終賣(と思はれる)だつたのが残念だが、やむ事を得ない。
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by vaxpops | 2015-11-23 16:38 | 宿酔紀行 | Trackback | Comments(2)
 一昨日の晩、小淵沢は久保酒店で入手した[横笛]と云ふ銘柄。

 實にうまかつたのだが、何故だか、横笛が口に出せなくて、へんな呼び方をした。
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 今日になつて、なんと呼んでゐたのか、すつかり忘れて仕舞つた。

 謎は尽きない。
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by vaxpops | 2015-11-23 15:51 | 宿酔紀行 | Trackback | Comments(2)