いんちきでさらにマクガフィン

by 丸太花道@乳軟部

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身も蓋もない年の瀬の

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 [しらんがな!!]つて胸を張られても、こつちもまた知らんがな。もしかすると姉妹店で[どないやねん!!]と[なんでやねん!!]があるのかと思つたが、どうやらさうでもないらしい。残念かどうかはまた別の話になるけれども。

 オーサカだねえ…『ダイ・ハード』冒頭でのブルース・ウィリスのやうにが呟きながら歩いてゐたら、参考になるのかならないのか判断に苦しむ献立看板があつた。

 うどんやそば、丼物の"色々"はさておき、おかずも"色々"で括つた揚げ句にシチューだけ(然も赤文字で!)飾つてゐて、どこに基準をおいてゐるんだらう。シチューが目立つのは"ハイカラやからね"といふ"エエ加減な理由"かも知れない。

 大坂は年の瀬に到つて変らず身も蓋もない。序でに底もないのだが、我が親愛なる讀者諸嬢諸氏には、さういふ些事に気を取られず、穏やかな年越しを迎へて頂きたい。
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by vaxpops | 2016-12-31 09:30 | 徒然諸々 | Trackback | Comments(0)

或る夜の酒席

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 京橋といふまちは東都にもあるが、ここでいふのは大坂の方。東西の京橋に共通するのは地縁がうすいことだが、まあそつちはどうでもいい。
 西の京橋は酒場の乙女嬢の云はば庭で、だから足を伸ばしても安心出來る。お店の名前を挙げるのは控へるとして、實にうまい立ち呑みに案内してもらつた。
 それが画像の上段で、奥にあるのが突きだしなのかサーヴィスなのか、げその天麩羅。それから鮪の中おちとうで海老。他に食べたのは蛸のお刺身に玉子焼き、湯豆腐。麦酒、樽酒、濁り酒。

 場所を変へて、そこは酒場の乙女嬢いはく
『葡萄酒を呑ますお店』
の筈だつたが、最初に目に入つたのが何故か黒糖焼酎(泡盛もあつた)で、数奇者としては註文せざるを得ない。
 それに紅生姜の天麩羅。東都でもなくはないが、刻んだのを掻き揚げるのが殆どだから、一枚ものを目にして矢張り頼まない撰択はありえない。大皿に盛られた天麩羅がざつと焼き上げて出されたのはまつたく旨かつたが、うす仕立てのお出汁があればと(贅沢にも)思はれた。

 そこから天満に行つた。環状線で二驛だから、何といふこともない距離であるが、わざわざ移動したのはこちらの註文。以前に案内してもらつてうまいお店だつたから、再訪したいとのお願ひをしてゐたのだ。
 入るまでに一軒、立ち呑みなのだか角打ちなのだか判然としないところでお酒を一ぱい。ひどく混雑してゐたから、人気なのだらう。銘柄の揃へも中々宜しいものだつた。
 お目当てで食べたのは〆鯖に万願寺。画像にあるこの万願寺がまことに結構だつた。淡泊といへば淡泊、明瞭といへば明瞭な味はひで、この複雑な火の通し方は感心に値する。感心に値するといへば、かういふ旨い肴を出すお店を(何軒も)知つてゐる乙女嬢を先に挙げるべきか。まつたくのところ、いい気分で醉つぱらつた。
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by vaxpops | 2016-12-30 19:15 | 飲食百景 | Trackback | Comments(2)

サンドウィッチと罐麦酒

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 この場合はサンドウィッチを先にする方が正しい…のではないかと思ふ。この際だから"先にするべきだ"と云つておかうか。断定したところで、たれもこまらないだらうし。

 たれもこまらないだらうから、もうひとつ加へると、特急列車の乗客になるのなら罐麦酒は欠かすわけにはゆかないし、その時に最良となる組合せこそサンドウィッチではないか。八百屋お七に小姓の吉三、トリスタンとイゾルデのやうなもので、私は何を云ひたいんだらう。

 ところで特急列車内で罐麦酒にあはせるサンドウィッチは、一体何がいいのか知ら。

 ツナはうまいけれど、気分がありふれすぎるのが難点か。ローストビーフなんてのもあるが、逆に重々し過ぎる。海老なんぞをあしらつたサラド(風)だと手が汚れさうだ。何しろ特急列車に乗るのだ、さういふ気遣ひはしたくない。
 ハムカツではどうだらう。私はあの廉な食べものをこよなく愛するが、ちつと場違ひな気がされる。かといつてトンカツだと食事に近しくて、罐麦酒の気軽さが相殺されて仕舞ふ。どちらも旨いのに、残念だなあ。

 さうなると、トーストにハムとチーズ、胡瓜にレタス、うで玉子、トマト辺りで辛子入りマヨネィーズを用ゐるのが宜しからうかといふ結論になる。ありきたりで詰らないね。気を衒つてあはないよりはよいとするか。
 そこまで考へると、英國式を気取りたくなつてきて、實践するとなると先づ罐麦酒の代りに紅茶が顔を出す。それにサンドウィッチもバタと胡瓜に塩…詰りキューカンバーになる。いや決して惡いものではないのは知つてゐるんだが、あれは矢張りトランプを繰りながらつままないと、様にならない。
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by vaxpops | 2016-12-30 08:45 | 飲食百景 | Trackback | Comments(2)
 ちつと早いが、年末の特別進行の丸太花道賞である。

 2016年の[いんちきばさら]通常更新は今回まで。

 年末年始は大坂から不定期に更新し、2017年の通常更新は東下以降…1月7日からの予定。
 我が親愛なる讀者諸嬢諸氏よ、別にこまりはしないだらうが、ご容赦賜はりたい。

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 それで今回は些か手前味噌なのを自覚しつつ

・南青山のナダールで開催された[展示バカ2016]のすべての出展者。

 に丸太花道賞を進呈する。

 またその展を實質的に主催されたS嬢に敬意を表し、特別賞を差し上げたい。
 手前味噌と云ふのは私も出展したからで、ちよいと躊躇ひを感じなくもないのだが、まあその辺のいい加減さも丸太花道賞なのだとご理解頂ければよいか。

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by vaxpops | 2016-12-24 07:00 | 丸太花道賞 | Trackback | Comments(2)

冬の逆光

冬の午后の

光さかしまに

寂れたる名を

あはく飾る

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貴女の名に似て

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by vaxpops | 2016-12-23 07:00 | ニューナンブ | Trackback | Comments(0)

次の電車

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次の電車に乗りこんで

終着驛まで行かう

終着驛に着いたら

その次の電車に乗らう

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by vaxpops | 2016-12-22 07:45 | ニューナンブ | Trackback | Comments(0)

冬女子

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連れあふて

いづくに行くや

冬の女子





(まさか、牛丼?)

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by vaxpops | 2016-12-21 07:45 | ニューナンブ | Trackback | Comments(2)

赤い灯青い灯

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水面のネオン恋し

熱燗徳利を一本と

一皿のおでんをば

これ詰り冬の贅沢

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by vaxpops | 2016-12-20 08:00 | ニューナンブ | Trackback | Comments(2)

過程と結果の間

 過日、この[いんちきばさら]でお知らせした"展示バカ"が無事に終了した。我が親愛なる讀者諸嬢諸氏には厚く御礼申し上げます。

 終つて思ふのは出した寫眞が外の方のに較べてひどく暗く、また粗くなつてゐたことで

『終戰直後みたい』
『昭和な出來』
『昔のフヰルムのやう』

 とご感想を頂いた。ある程度は狙つてゐたことだから、そこはまあいいとして、予想を外れるくらゐの仕上りだつた、とはここで白状しておかねばならないか。

 詰り準備のミスである。予め幾つかのプリントで比較し撰択すれば、かうはならなかつた。手間を惜しんだとも云へますね。反省してゐます。
 併しその予想外はギャラリーの中で些か(惡)目立ちをしたかと感じられ、結果だけを見れば失敗ではなかつたとも思はれる。よかつた。

 そこで考へたのは寫眞は兎に角結果なのだなといふことで、仮に準備が完璧だつたとしても、プリントがそれを見るひとにとつて詰らないと感ぜられれば、それは失敗ではありませんか。

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 寫眞の面白み、樂しみは偶然だと云つたのは勿論私ではないのだが、またその言には同意するのだが、どうも寫眞の偶然は撮影の時だけではなささうで、そのことを實感出來たのがもしかすると最大の収穫だつたか知ら。豚肉と里芋の土佐煮をつまみながら(三つ葉がうまい具合に効果的)、さういふことを考へたのです。
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by vaxpops | 2016-12-19 12:00 | 徒然諸々 | Trackback | Comments(2)

高い建物

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 十年余り前の冬の時期、三ヶ月計り沖縄市に居た。仕事に絡んでの話だから、甚だ詰らない事情だね。あの土地はさういふしがらみの無い体で行くものだよ。
 と書くのだから私は沖縄市に好意を感じたことになつて、それは正しい。お刺身の類には閉口したが、オリオン・ビールは旨いし、泡盛は廉に愉しめるし、沖縄そばやポーク玉子、種々のちやんぷるー、てびちーやみみがー。地の料理と酒精が合致してゐる点で、あんなに幸せな土地もない。

 併し、それだけか知ら。

 沖縄市を歩いて今もよく覚えてゐるのは、圧される感じがなかつたことで、那覇市では感じられたから、沖縄といふ土地全般に云へる特徴ではなささうに思はれる。
 そこで曖昧な記憶を辿ると気がつくのは空の高さであつた。だがそれを南國だからといふのは理由になりにくい。外の事情がある筈で改めて考へると、建物ではなかつたらうか。今ではどうだか判らないが、当時の沖縄市に背の高い建物は殆どなかつた。確か民家の屋根も低かつた印象があつて、そんなら本土風の大都市である那覇と異なつて感じても、自分の中で筋は通る。

 何故だらう。

 単純に考へると、高層の建築を用意する必要が無いのだらう。人口や経済の規模。或は軍隊の存在が重いこともあらうか。高い建物が林立すると、ジェット機やヘリコプターの飛行を妨げさうな気がする。ただそれだけで済ませるのは何となくちがふ気もされる。
 空は神さまのものである。と琉球人が信じてゐたか、どうか。ニライカナイを産んだかれらは海に生命と神秘を委ねてゐたと思はれるから、この推測はちよいとあやしい。そこはまあ認めるが、高いところに何かしらの特別な感覚を抱くのは土俗的には当然でもある。

 土俗的? 然り。

 古俗は文明の周辺に色濃く残る。とは私の独創でなくたれかの一文なのだが、事實(に少なくとも近しい)と思ふ。今の沖縄がさうだと云ふ積りではなく、併し琉球は長く文明の周辺であり續けた。そこに我われが意識の奥底に沈めて仕舞つた超越的な何ごとか、何ものかへの畏れが比較的浅い場所に残つてゐて、その意識が、心理的な制約…もつと云へば禁忌のやうになつてゐるのではないか知ら。
 勿論その制約乃至禁忌はごく不明瞭で漠然としてゐるにちがひないし、近代の沖縄人がそれを意識してゐるとも思へない。思へないが、どうにもさう感じられるのはこちらの贔屓目か。ビルディングに圧し潰されさうな町を歩きながら、きつと土俗の神さまはかういふ場所を好まないだらうなあと考へる。その時浮ぶのは日焼けし、健康的に肥つた、眉が濃くふとい、よく呑んでよく笑ふ南國美人の姿で、その明るさはそのまま記憶の中のあの空に似てゐる。
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by vaxpops | 2016-12-18 16:00 | 画像一葉 | Trackback | Comments(0)