いんちきばさらとマクガフィン…のアーカイヴ

12033-0139 シリアル番号

　Nr.40238は顕微鏡に割振られた番号｡



　既に現役を退いて久しいにちがひないこの精緻な光学機器は､甲州で静かな余生を送つてゐる｡

12032-0138 機械式

　もしも"壊れない…壊れにくい"カメラが最良だとしたら、単純な構造の機械式が一ばん近いんではないかと思ふ。



　リコーXR-8はメーカの設計者が､｢世界初の"使ひ捨て一眼レフ"｣と称したさうだが､これは自虐なのか自慢なのか､議論の余地はある｡

12031-0137 蔵の中で

　登美の丘の葡萄酒蔵｡



　つまみがあれば､閉ぢこめられてもかまはないと思ふのは､ひととして如何かとも思はれる｡

12030-0136 蒟蒻

　うでて､味噌｡
　これだけでうまい蒟蒻は謎めいてゐる｡



　お燗酒をちびちび呑りながら､しみじみ味はひたいものだ｡

12029-0135 直賣

　"米屋"で"ようかん"



　ところで何を"直賣"してゐるお店だつたのだらうか｡

12028-0134 まつり

　一年まへのお酉さま｡



　花園神社の近くには有名なゴールデン街があつて､この夜は閑散とするさうだ｡

12027-0133 家紋

　この屋台の親仁は､薩摩に縁のあるひとなのだらうか｡



　焼酎と薩摩揚げをやつつけさしてくれる屋台が"まるじゅう"なんて､気が利いた話になりさうなものだが｡

12026-0132 奇妙な看板

　取り残されたやうな｡
　したたかに生き残つてゐるやうな｡



　かう云ふのは確かめないのが正しい態度だと思ふ｡

12025-0131 神域

　来宮神社のご神木｡



　神域と云ふ場所は必ず気分がいい｡
　古代人が持つてゐた｢神に相応しい場所を見つける感覚｣を､我われは失くして仕舞つた｡

12024-0130 朝焼け

　2009年2月1日､熱海にて｡



　兎に角もの凄い朝だつた｡